株式会社ISSリアライズ様 事例紹介

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「入力のしやすさ」を追求した見積アプリで営業250名の入力工数を3割削減。履歴の横断検索で提案や引き継ぎもスムーズに

株式会社ISSリアライズ
大阪店 営業6課 課長 大西 良介 様
金沢営業所 営業1課・営業2課 課長 阿部 聡 様
本社 総務部 情報技術グループ 主任 河野 雅弘 様

株式会社ISSリアライズは、創業100年を超える加工製品商社です。今回、営業約250名が利用する「見積作成システム」をkintoneとアールスリーの開発で構築されました。営業担当者が多くの時間を費やしている業務の作業効率アップを目的としたアプリです。その概要とその効果についてうかがいました。

kintoneの内製体制を整えて全社インフラに。アールスリーの伴走支援が貢献

Q:会社全体でのkintoneの活用状況を教えてください。

河野様

2026年現在、kintoneは業務に欠かせないインフラとして定着しています。当社では2021年の全社導入時からkintoneの社内インフラ化を目的として、アールスリーに開発の内製化支援や現場主導のアプリ開発の伴走を依頼してきました。アールスリーとのお付き合いは長く、これまでにkintoneとGaroonの連携や、売上管理アプリ、顧客と仕入先の情報を管理するアプリ、経費精算システムなどを開発いただきました。
総務部では2021年にアールスリーのすすめでkintoneの研修プログラム「クラウドユニバーシティ」を受講し、私はkintone認定アソシエイトも取得しました。こうした経験を経て、今では現場主導での開発を支援したり、業務直結型のアプリを作って運用したり、基幹システムから出力した情報や社内規定などをkintoneアプリに取り込んで見やすいビューに加工したうえで社内展開したりと、kintoneを自在に活用しています。その際、高度なカスタマイズが必要ならkintoneを自由にカスタマイズできるノーコードツールgusuku Customineでの開発も行います。各部署においても、kintoneの基本機能を利用しながらアプリを適宜作成しています。

ISSリアライズ様 過去の導入事例
① アールスリーはkintone内製化のための良き伴走者です
② 「営業にとっての使いやすさ」に振り切った経費申請アプリで、差し戻しが1%に激減

河野様

操作方法を分かりやすく改善し、インプットにかかる時間を3割削減したい

Q:今回のテーマである「見積システム」は改修(2回目の開発)ということですが、その経緯を教えてください。

大西様

kintoneによる見積システムの1回目の開発は2022年に行われました。見積書のワークフローシステムとして利用していた「DocKeeper」からのリプレイス案件でした。この時に作ったkintoneアプリは、見積情報の入力・ワークフロー・見積書の出力までを一気通貫で行うことができ、過去履歴の横断検索もできる仕様でした。

リリース当初はkintoneの導入間もない時期で、慣れていない中で利用を始めました。1〜2年利用していましたが、予想をこえて「直感的な操作が難しい」「見積情報のインプットに手間がかかる」という声が寄せられたため、見積アプリの使い方について営業に聞いて回りました。

当社は加工製品商社で小ロット多品種の取引が多いため、見積の試算段階ではExcelが欠かせません。ITに強い社員はkrewSheetを便利に使い、複数の試算を一括でこなす一方で、ITに弱い社員はアプリの項目欄に1つ1つの情報を入力しており見積作成に多くの時間をかけていました。

複雑な見積数字の入力に多くの時間を費やすケースが多発していた

見積作成は営業250名にとってウエイトの大きな業務なので、改善の必要性を感じました。私たちは2回目のアプリ開発を決め、「入力時間を3割削減する」「アプリの操作をシンプルに分かりやすくする」「現状の情報共有機能は引き継ぐ」ことを掲げて動き出しました。

大西様

“kintoneからExcelに戻す”逆転の発想で、複雑な見積の試算に対応

Q:改修後の見積アプリについてご紹介をお願いします。

阿部様

当社はお客様もアイテムも一つひとつ違い、大量生産ではなく小ロット多品種です。「そのまま仕入れて納める」のではなく、「ここで買って、複数の工程を通して仕上げる」といった具合に、見積のパターンが非常に多い。こうした複雑な試算を固定のフォーマットに当てはめるのは難しく、営業は結局Excelで試算してから、その内容をkintoneに転記していました。

そこで今回の開発では、「案件」「案件明細」「仕入試算」の3アプリを廃止し、この工程を「見積作成専用のExcelファイル」に置き換えました。みんなが知っているExcelなら作業も速いし、融通も効く。行を増やしたいときもコピー&ペーストでいける。誰にとっても分かりやすい入り口にしたかったのです。新見積システムでは、Excelファイルを「見積」アプリにドラッグ&ドロップで添付するだけでOKという仕様にしました。

阿部様

新見積アプリでは、見積作成専用のExcelを見積アプリにドラッグ&ドロップで添付するだけで承認依頼と見積出力ができる

「見積作成専用のExcelファイル」。仕入先・素材と仕入れ金額・加工内容などの見積に必要な情報を入力する

見積作成専用のExcelファイルをkintoneの「見積アプリ」にドラッグ&ドロップで添付する

kintoneに見積作成専用のExcelファイルを登録後はワークフロー機能で上長に承認依頼を送る

上長の承認後、正式版の見積書のダウンロードが可能になる

見積システムでは、行数や備考欄への書き込みが多い場合に見積書のレイアウトを保持するために、1P用と2P用、細かい見積の為の詳細用のアプリがある

アールスリー 渡邊

今回の開発では、明細の量に応じて見積ファイルを投入するアプリを分けました。1回目の開発では、1つのアプリの中で明細の行数に応じて表示する項目を切り替える方式で、その切り替えをユーザーに操作してもらっていました。今回はユーザーの入力負荷を下げるために、アプリを最初から1P用と2P用と詳細用の3つを作成し、自分のケースに合うアプリを選ぶ形に設計しました。

アールスリー 渡邊

目標の入力工数3割削減を達成。横展開・引き継ぎ・代打にも効く

Q:2回目の開発の効果について教えてください。

大西様 

「入力工数の3割削減」の目標は達成できました。アンケートでは「見積作成がスムーズ」「使いやすい」「入力しやすい」「作業スピードが上がった」「以前より時短になった」「過去案件を見返しやすい」「1P用、2P用、詳細用のアプリがあり使い分けが便利」「見積書の見栄えが良い」「横断検索が便利」「以前より大幅に良くなった」といった声があがっています。承認する管理職側も、画面が見積書に近いレイアウトになったことで、確認しやすくなりました。

阿部様

大きいのは横断検索アプリです。kintone上で全案件を検索できるので、誰が・いつ・どこに・どんな見積を出したかが一目で分かります。たとえば関東で取引のあるお客様の工場に、関西の担当が新たに営業をかけたいとき、過去の見積を調べてから訪問できる。会ったことのない先輩に電話で聞かなくても、ここで情報が取れます。DocKeeper時代の大量のデータも移行してあります。アプリ導入のルールとして仕入れ情報の入力を必須にしたことで、共有できる情報の解像度が上がりました。

アールスリー 青木 

DocKeeper時代のデータ量は膨大でしたがkintoneに移すことで、横断検索ができるようにしました。過去のアプリは、項目やフィールド名が現行と異なりますが、できる限り同じ情報を1箇所で閲覧できるように工夫しました。また得意先名や担当者名など、条件が複数でも1つでも検索できるようにもしました。アンケートで現場から「横断検索が便利」というコメントが寄せられていて、とても嬉しかったです。ありがとうございます。

アールスリー 青木

阿部様

営業がいちばんメリットを感じるのは引き継ぎです。今までは十分に資料がない状態や紙での引き継ぎだったので、大幅に改善しました。10年前と同じご依頼をいただくこともそれなりにあります。お客様にそのように言われても、すぐに調べて見積を出せます。また産休・育休も増え、常時10名ほどが休暇に入っていますが、過去の見積が同じ書式で残っているので、代わりに担当する人も対応しやすいです。引き継ぎや代打のしやすさは、250名規模で見ると大きな効果です。

横断検索で「前回の見積で」というオーダーにも即対応できる

現場の悩みを深く理解してくれるkintone開発パートナー

Q:アールスリーとの開発の感想をお聞かせください。

阿部様

私たちはシステムについては完全な素人ですが、社内のプロである河野も入らないまま、営業2人だけでずっとアールスリーとZoomで打ち合わせをし、開発をやらせていただきました。kintoneの仕組みの基本的なところを分かっていない部分もありましたが、渡邊さんがその都度説明してくださいました。当社のことを深く理解してくださっているので「ここはそうですよね」と、前提が分かった状態で提案をいただけるので、私たちも色々なことを決めやすかったです。1年ほどかかったプロジェクトでしたが、最後までお付き合いいただいて、心から感謝しています。

「こうしたいんだけど」というくらいの段階で相談するのが1番いい

Q:開発パートナーとしてのアールスリーについて、これから開発先を探す企業へのメッセージをお願いします。

大西様

アールスリーは、開発の素人に寄り添っていただける開発パートナーです。正直に言うと、最初は予備知識のない自分たちが開発の打ち合わせをしていいのだろうか、という戸惑いがありました。でも、そういう不安を一切ストレスに感じさせず受け止めていただけました。「これ、聞いてもいいのかな」という素朴な疑問にも、きちんと答えてくださる。本来なら社内の情報技術部に確認すべきことまで、つい渡邊さんに聞いてしまうほどでした。だからこそ色々な悩みをそのまま共有するのが1番だと思います。課題というのは、たいてい現場側にあるものです。その現場の課題を、アールスリーがうまく拾い上げてくださる。完成形をかっちり決めてからでなくても「こうしたいんだけど」というくらいの段階で相談すればいい。そういう会社さんです。

貴重なお話しをありがとうございました。

取材2026年6月